「営業から転職したいけど、20代のうちに動いた方がいいのかな」
「30代になってから異業種へ転職するのは遅い?」
「50代でも営業経験を活かして転職できるのだろうか」
営業職として働いていると、このような不安を感じる人は少なくありません。転職サイトやSNSでは、「20代は有利」「30代以降は厳しくなる」「50代は求人が少ない」といった情報を目にすることもあります。しかし、それだけを見て「もう遅いかもしれない」と諦めてしまうのはもったいないことです。
私自身、20代と30代の両方で転職を経験しました。20代では営業職への転職活動を行いましたが、当時は新型コロナウイルスの影響で採用市場が大きく変化していた時期でした。内定をもらっていた企業では事業縮小によって採用が取り消され、書類選考では20社近く不採用となり、一次面接や二次面接でも何度も落選しています。
転職エージェントに相談しながら活動を進めましたが、最終的に転職を決めたのは大手転職サイトから応募した企業でした。その後30代では、営業時代に培った経験や人とのつながりをきっかけに、知人からPMOの仕事を紹介してもらい、フリーランスとして独立しています。
この2回の転職を通して実感したのは、年代によって転職の可否が決まるのではなく、企業が評価するポイントが変わるということです。
この記事の結論

営業経験は、どの年代でも評価される可能性がある経験です。大切なのは、「営業しか経験していない」と考えるのではなく、「営業経験をどう活かせるか」を整理して転職活動に臨むことです。
営業から転職するなら年代によって評価されるポイントが変わる

営業から転職を考えると、「若い方が有利」という話を耳にすることがあります。確かに20代は未経験歓迎の求人が多く、挑戦できる職種の幅も広いため、選択肢が多い年代といえます。一方で、30代・40代・50代だからといって転職できないわけではありません。
企業は年代によって期待する役割を変えています。例えば20代には将来性を期待しますが、30代では営業経験をどのように活かせるのか、40代・50代では組織への貢献やマネジメント経験などが重視される傾向があります。つまり、年代によって転職市場で「求められるもの」が変わるということです。
| 年代 | 企業が評価するポイント | 転職活動で意識したいこと |
|---|---|---|
| 20代 | ポテンシャル・学習意欲・柔軟性 | 未経験の職種にも積極的に挑戦する |
| 30代 | 営業実績・専門知識・再現性 | 経験を活かせる業界や職種を選ぶ |
| 40代 | 専門性・マネジメント経験 | 自分の強みを整理し、即戦力として伝える |
| 50代 | 豊富な経験・人脈・組織への貢献 | これまでの実績や管理経験を具体的に伝える |
このように、どの年代にも評価されるポイントがあります。大切なのは、自分の年代で求められているものを理解し、それに合わせた転職活動を行うことです。
20代営業の転職で評価されるポイント

20代は、営業から転職を考える人にとって最も選択肢が広い年代です。企業は経験だけでなく、「入社後に成長できる人材か」という将来性にも期待して採用を行うため、営業経験が1〜3年程度でも十分評価されるケースがあります。そのため、営業から異業種へ挑戦したい人にとっては、大きなチャンスがある年代です。
一方で、「20代だから簡単に転職できる」と考えるのはおすすめできません。私自身、20代で転職活動をした際は、新型コロナウイルスの影響で採用市場が大きく変化していました。当時は転職予定だった大手企業から内定をもらっていましたが、事業縮小によって採用そのものが取り消しとなりました。
その後も転職活動を続けましたが、書類選考では20社近く不採用となり、一次面接や二次面接でも何度も落選しています。「20代ならすぐ転職できるだろう」と考えていたわけではありませんが、それでも想像以上に苦戦しました。
転職活動を続ける中で不安になることもありましたが、転職エージェントに相談しながら活動を続け、求人は転職サイトも併用した結果、最終的には営業職への転職を実現できました。この経験から感じたのは、20代は「簡単」なのではなく、「挑戦する機会が多い年代」だということです。
不採用が続くと、「自分には価値がないのではないか」と考えてしまいがちです。しかし、採用にはタイミングや企業との相性、市場環境など、自分ではコントロールできない要素も少なくありません。だからこそ、数社落ちた程度で諦める必要はありません。
20代は応募できる求人の数も多く、未経験歓迎の求人も豊富です。自分の可能性を狭めず、幅広い業界・職種に目を向けながら転職活動を進めることが成功への近道になるでしょう。
30代営業の転職で評価されるポイント

30代になると、20代とは企業が見るポイントが大きく変わります。20代ではポテンシャル採用が多い一方で、30代では「これまでどのような経験を積み、入社後にどのような成果を出せるのか」が重視されます。
こうした経験を具体的に説明できることが重要になります。逆に言えば、営業として積み重ねてきた経験がそのまま強みになる年代でもあります。
私自身、30代では「人とのつながり」がキャリアを広げました
私が30代でキャリアチェンジした際は、転職サイトへ応募したわけではありませんでした。営業時代につながりのあった知人からPMOの仕事を紹介してもらい、そのままフリーランスとして独立することになりました。
もちろん営業とPMOでは仕事内容は異なります。しかし実際に仕事を始めてみると、営業時代に身につけたスキルがそのまま活かせる場面が数多くありました。
- 相手の要望を聞く力
- 関係者との調整
- スケジュール管理
- 課題を整理する力
- 相手目線で提案する力
30代になると、「営業しか経験していない」と考える人もいます。しかし実際には営業で身につくスキルは、多くの職種で求められるビジネススキルです。私自身も営業経験があったからこそ、新しい仕事へスムーズに挑戦できたと感じています。
30代で転職を成功させるポイント
30代は未経験職種への転職も十分可能です。ただし、「未経験だからゼロからスタート」ではなく、営業経験をどのように活かせるのかを企業へ伝えることが重要になります。
このように、これまでの経験を新しい仕事へ結び付けて説明できる人ほど評価されやすくなります。
40代営業の転職で評価されるポイント

40代になると、営業経験そのものが大きな武器になります。企業は単なる営業担当者ではなく、「組織へどのような価値を提供できるか」を重視するようになります。
- 営業部門の立ち上げ経験
- マネジメント経験
- 若手育成
- 新規事業への参加
- 大口顧客の担当経験
こうした経験は高く評価されやすいでしょう。そのため40代では、「営業歴20年」と年数だけを伝えるのではなく、営業経験の中で何を実現してきたのかを整理して伝えることが重要になります。
専門性を活かせる転職先を選ぶ
40代は20代のように幅広く応募するよりも、これまでの経験を活かせる業界や職種を選んだ方が成功しやすい傾向があります。
これまで積み上げてきた経験を武器として考えることが、40代の転職では重要になります。
50代営業の転職で評価されるポイント

50代で転職を考えると、「もう遅いのではないか」と不安になる人もいるかもしれません。しかし、50代だから評価される経験も数多くあります。企業が期待しているのは、長年の営業経験によって培われた判断力やマネジメント経験、顧客との信頼関係などです。
- 営業組織をまとめた経験
- 部下育成
- 大型案件の受注経験
- 長年担当した顧客との関係構築
- トラブル対応
こうした経験は20代・30代にはない強みです。
50代は経験を「成果」として伝えることが重要
50代では、「営業を30年やりました」だけでは評価されにくい場合があります。それよりも、売上をどれだけ伸ばしたのか、何人の部下を育成したのか、どのような改善を行ったのかなど、成果を具体的に伝えることが重要です。
- 売上をどれだけ伸ばしたのか
- 何人の部下を育成したのか
- どのような改善を行ったのか
また、近年では人手不足を背景に、経験豊富な人材を積極的に採用する企業も増えています。そのため、「年齢」だけを見るのではなく、自分が培ってきた経験をどう企業へ伝えるかという視点を持つことが大切です。
年齢よりも「企業との相性」を意識する
20代でも転職がうまくいかない人がいる一方で、50代でも新しい環境で活躍している人は少なくありません。その違いは年齢ではなく、企業が求める経験と、自分の経験が一致しているかどうかです。
そのため、「50代だから転職できない」と考える必要はありません。これまで積み重ねてきた営業経験は、多くの企業で価値のある経験です。大切なのは、自分の経験を棚卸しし、企業が求める人物像と結び付けて伝えることです。
営業経験は転職市場で高く評価される

ここまで年代別に転職市場で評価されるポイントを紹介してきました。しかし、どの年代にも共通していることがあります。それは、営業経験は多くの業界・職種で活かせる経験だということです。
営業職というと「商品を売る仕事」というイメージを持つ人もいるかもしれません。もちろん、それも営業の大切な役割です。しかし実際には、営業の仕事にはさまざまなビジネススキルが含まれています。
- 相手の課題をヒアリングする力
- ニーズを整理して提案する力
- 社内外の関係者と調整する力
- 目標から逆算して行動する力
- 信頼関係を築くコミュニケーション能力
これらは営業職だけではなく、多くの仕事で求められる能力です。そのため、営業経験は異業種へ転職する際にも十分な強みになります。
営業経験で身につくスキル
営業経験を棚卸しすると、自分では当たり前だと思っていたことが、企業から高く評価されるケースは少なくありません。代表的なスキルをまとめると次のとおりです。
| 営業経験で身につくスキル | 活かせる場面 |
|---|---|
| コミュニケーション力 | 社内外との調整・顧客対応 |
| ヒアリング力 | 課題分析・要件整理 |
| 提案力 | 企画・コンサルティング |
| 目標達成力 | プロジェクト推進・マネジメント |
| 課題解決力 | 業務改善・問題解決 |
| スケジュール管理 | プロジェクト管理・PMO |
このように営業経験には、転職後も活かせるスキルが数多く含まれています。
私自身も営業経験がPMOの仕事で役立っています
私自身、現在はPMOとして仕事をしています。営業職とPMOでは仕事内容がまったく違うように思われるかもしれません。しかし実際に働いてみると、営業時代に身につけたスキルが役立つ場面は非常に多くあります。
例えば、PMOではプロジェクト全体を円滑に進めるために、次のような仕事があります。
- お客様の要望を整理する
- エンジニアや関係部署との調整を行う
- スケジュールを管理する
- 問題点を洗い出し、解決策を考える
これらは営業時代に行っていた「お客様の話を聞き、社内へ持ち帰り、関係者と調整しながら提案を進める」という流れと非常によく似ています。
転職するまでは、「営業経験は営業でしか役立たない」と考えていました。しかし実際には、営業で培ったコミュニケーション力や調整力、相手の課題を整理する力は、新しい仕事でも十分に活かすことができました。営業経験は、決して営業職だけで終わるスキルではないと実感しています。
営業経験を活かしやすい転職先

営業経験は、業界を変えても活かせる場面が多くあります。そのため、「営業以外の仕事がしたい」と考えている人でも、これまでの経験を武器に転職できる可能性があります。ここでは、営業経験を活かしやすい代表的な職種を紹介します。
営業職(業界を変える)
営業経験を最も活かしやすいのが、業界を変えて営業職へ転職するケースです。業界が変わっても、営業の基本となるコミュニケーション力や提案力は共通して活かせます。
- IT業界
- 人材業界
- 不動産業界
- 医療業界
- SaaS企業
こうした業界では、営業経験者を積極的に採用している企業も多くあります。
カスタマーサクセス
近年需要が高まっている職種の一つがカスタマーサクセスです。既存顧客へのフォローや課題解決を行う仕事であり、顧客対応・ヒアリング・提案など、営業経験と共通する部分が多くあります。IT企業でも募集が増えている職種です。
PM・PMO
プロジェクトを管理するPMやPMOも営業経験を活かしやすい職種です。関係者との調整やスケジュール管理、課題整理など、営業経験で培った調整力が役立ちます。
私自身も営業経験を経てPMOとして働いていますが、「営業時代の経験が無駄だった」と感じたことは一度もありません。
営業企画・事業企画
営業現場を経験した人だからこそ、営業戦略や販売施策を考えられる場面があります。営業企画や事業企画では、市場分析・課題発見・改善提案など、営業経験を活かせる仕事が数多くあります。
コンサルタント
営業経験者は、顧客とのコミュニケーションや課題解決力を評価され、コンサルタントへ転職するケースもあります。特に法人営業の経験がある人は、顧客の課題を整理し提案する力が評価されやすいでしょう。
営業から転職を成功させる5つのコツ

営業経験は大きな武器になります。しかし、経験があるだけで転職が成功するわけではありません。私自身も20代の転職活動では何度も不採用を経験しました。その経験も踏まえ、転職活動で意識したいポイントを紹介します。
① 営業経験を言語化する
「営業をしていました」だけでは企業に強みは伝わりません。担当した顧客や成果、仕事の中で工夫したことまで整理しておきましょう。
② 複数の転職サービスを利用する
私自身は転職エージェントで相談しながら転職活動を進めました。しかし、実際に転職した企業は転職サイトから応募した企業です。その経験から、一つのサービスだけに絞るのではなく、複数の転職サービスを活用した方が選択肢が広がると感じています。
③ 不採用を気にしすぎない
書類選考や面接で落ちることは珍しいことではありません。私自身も20代では20社近く書類選考に落ちています。大切なのは、一社ごとの結果に一喜一憂するのではなく、改善しながら応募を続けることです。
④ 年代に合ったアピールをする
20代ならポテンシャル、30代なら実績、40代・50代なら専門性やマネジメント経験など、自分の年代で評価されるポイントを意識してアピールすることが重要です。
⑤ 視野を広げて転職先を探す
営業経験は営業職だけでなく、企画職やPMO、カスタマーサクセスなど、さまざまな仕事で活かせます。「営業しかできない」と決めつけず、自分の経験を活かせる職種を広く探してみることが大切です。
よくある質問(FAQ)

営業経験が1〜2年しかありません。それでも転職できますか?
はい、十分可能です。特に20代の場合は、営業経験の長さよりも「今後どのように成長できるか」というポテンシャルを重視する企業も少なくありません。
営業で身につけたコミュニケーション力や提案力、目標達成に向けて行動した経験は、他の業界・職種でも評価されるケースがあります。経験年数だけで判断せず、自分がどのような成果を上げてきたのかを整理して転職活動を進めましょう。
30代から未経験業界へ転職できますか?
可能です。ただし20代と比べると、未経験であることよりも「営業経験をどのように活かせるか」が重視されます。
- 顧客折衝経験
- 法人営業経験
- プロジェクトの進行管理
- 新規開拓経験
こうした経験は多くの業界で評価されます。未経験だからと不安になるのではなく、営業経験との共通点を企業へ伝えることが大切です。
50代でも営業から転職できますか?
もちろん可能です。50代では20代とは異なり、長年の営業経験やマネジメント経験、顧客との信頼関係などが評価されるケースがあります。
これまで積み重ねてきた経験は若手にはない強みです。自分の経験を整理し、企業が求める人物像と結び付けて伝えることで、転職の可能性は十分あります。
転職エージェントは利用した方がいいですか?
利用することをおすすめします。私自身も20代の転職活動では転職エージェントを利用し、キャリア相談や面接対策などで多くのサポートを受けました。
一方で、実際に入社を決めた企業は転職サイト経由で応募した企業でした。その経験から感じたのは、一つのサービスだけに絞るよりも、転職エージェントと転職サイトを併用した方が、自分に合った求人と出会いやすいということです。
営業経験を活かせるおすすめの職種はありますか?
営業経験はさまざまな職種で活かせます。代表的な例としては、次のような仕事があります。
- IT営業
- カスタマーサクセス
- 営業企画
- PM・PMO
- 人材業界
- コンサルタント
営業で培った提案力やコミュニケーション力、調整力は、多くの仕事で求められるスキルです。「営業しかできない」と考えるのではなく、営業経験を土台に新しいキャリアへ挑戦するという視点を持つことが大切です。
まとめ

営業から転職を考えると、「20代の方が有利」「30代以降は難しい」といった情報を見て不安になることもあるでしょう。しかし、実際には年代によって企業が評価するポイントが変わるだけであり、どの年代にも強みがあります。
それぞれの年代だからこそ評価されるポイントがあります。私自身も20代では転職活動に苦戦しました。コロナ禍という特殊な状況ではありましたが、内定取り消しや20社近い書類選考での不採用を経験し、「本当に転職できるのだろうか」と不安になったことを今でも覚えています。
それでも転職活動を続け、営業職への転職を実現することができました。また30代では、営業時代の経験や人とのつながりがきっかけとなり、PMOとして新しいキャリアをスタートしています。
この経験から強く感じているのは、営業経験は決して営業だけで終わるものではないということです。営業で身につけた提案力やコミュニケーション力、課題解決力、調整力は、多くの業界・職種で活かすことができます。
もし今、「営業から転職したいけれど、自分の年代では遅いのではないか」と悩んでいるのであれば、年齢だけで可能性を決めつける必要はありません。まずは自分の経験を棚卸しし、どのような強みがあるのかを整理してみてください。
そのうえで転職エージェントへの相談や転職サイトで情報収集を始めるだけでも、新しい選択肢が見えてくるはずです。営業経験は、これからのキャリアを支える大きな武器になります。焦らず、自分の強みを活かせる転職先を探していきましょう。
具体的に動き出すなら、年代に合った転職エージェントを使うのが近道です。特に20代であれば若手の転職に強い「マイナビジョブ20’s」、営業経験を軸にキャリアを考えるなら営業職特化の「hape Agent」など、自分の状況に合うエージェントに相談すると、年代ごとに評価されるポイントを踏まえた求人提案を受けられます。まずは情報収集だけでも、転職市場での自分の価値が見えてきます。
