「営業職で転職したいけれど、どの転職サイトを使えばいいのか分からない」
「リクナビNEXTやdoda、マイナビ転職、ビズリーチなど色々あるけれど、結局どれに登録すればいい?」
「転職サイトと転職エージェントはどちらを使った方がいい?」
営業職として転職を考え始めると、多くの人が最初に悩むのが転職サービスの選び方です。私自身も転職活動では、リクナビNEXT・doda・マイナビ転職・ビズリーチなど複数の転職サイトを利用しました。さらにリクルートエージェントも利用し、これまでの経験やスキルの棚卸し、自分自身の適性、転職で実現したい希望条件などを整理しながら転職活動を進めています。
そして最終的に転職が決まったのは、エージェントから紹介された企業ではありません。リクナビNEXTに届いたスカウトメールがきっかけでした。だからといって、「転職サイトだけ使えばいい」とは思っていません。むしろ振り返って感じるのは、転職サイトと転職エージェントの両方を使っていたからこそ、納得できる選択ができたということです。
転職サイトでは、自分の希望条件に合う求人を幅広く探すことができます。一方、転職エージェントでは、自分一人では気づきにくい強みを整理したり、「本当にその条件を優先したいのか」「今までの経験なら別の業界も狙えるのではないか」といった客観的な意見をもらったりできます。この2つは競合するサービスというより、役割が違います。
私が実際に使って感じたおすすめの方法は、転職サイトを複数登録して求人の選択肢を広げつつ、転職エージェントを1〜2社程度利用して転職活動の軸を整理することです。
この記事では、営業職・営業経験者の転職という観点から、
- 営業職におすすめの転職サイト
- 転職サイトと転職エージェントの違い
- 実際に利用して感じた各サービスの特徴
- 営業職が転職エージェントを使うメリット
- 転職サイトとエージェントのおすすめの使い分け
- 営業職が求人を見るときに確認してほしいポイント
について、私自身の転職経験と営業現場での経験を交えながら解説します。
転職エージェントそのものの比較は、営業職向け転職エージェント比較ランキングの記事で詳しく紹介しています。
この記事の結論

私の場合は、
- リクナビNEXT
- doda
- マイナビ転職
- ビズリーチ
などの転職サイトを見ながら、リクルートエージェントにも登録しました。転職サイトは求人を探す場所として使い、エージェントは自分の経験や希望条件を整理するために使う、というイメージです。
実際、リクルートエージェントではキャリアの棚卸しを行い、自分がこれまで何を経験してきたのか、どのような強みがあるのか、次の会社では何を優先したいのかを整理できました。リクルートエージェントの現在の公式案内でも、キャリアアドバイザーとの面談で経験・希望条件を確認し、キャリアの棚卸しや方向性の整理、求人紹介、書類添削、面接対策などを行う流れになっています。
一方で、転職先そのものはリクナビNEXTのスカウト経由で見つかりました。リクナビNEXTには、自分で求人を検索するだけではなく、職務経歴や希望条件などを登録しておくことで企業から直接オファーを受け取れる仕組みがあります。
この経験から私が伝えたいのは、「エージェントに転職先を決めてもらう」のではなく、エージェントを使って判断軸を作り、自分でも複数のサイトから求人を探すという考え方です。
転職サービスによって掲載されている求人は完全に同じではありません。私自身、複数サイトを見比べていて「こちらにはあるけれど、あちらでは見なかった」という求人がありました。一つのサービスだけを見て転職先を決めるよりも、複数の入口から求人を確認した方が選択肢は広がります。
特に営業職は、同じ「営業」という募集でも仕事内容がまったく違います。新規開拓なのかルート営業なのか。法人営業なのか個人営業なのか。問い合わせ中心なのか、テレアポ中心なのか。固定給中心なのか、インセンティブの比率が高いのか。扱う商品や顧客、営業手法が変わるだけでも働き方は大きく変わります。だからこそ、できるだけ多くの求人を見たうえで比較することが重要です。
営業職は転職サイトと転職エージェントのどちらを使うべき?

結論から言うと、営業職の転職では両方使うことをおすすめします。転職サイトと転職エージェントでは、そもそもの役割が違うからです。簡単に整理すると、次のようになります。
| 項目 | 転職サイト | 転職エージェント |
|---|---|---|
| 求人探し | 自分で探す | 担当者から紹介される |
| 応募 | 基本的に自分で行う | エージェント経由で行う |
| キャリア相談 | 基本的になし | あり |
| 書類添削 | 基本的に自分で対応 | サポートを受けられる |
| 面接対策 | 基本的に自分で対応 | サポートを受けられる |
| 日程調整 | 自分で行う | エージェントが間に入る場合が多い |
| 求人の探しやすさ | 幅広く自分で探せる | 紹介求人が中心 |
| 向いている人 | 自分のペースで探したい人 | 相談しながら進めたい人 |
リクルートエージェントの公式サイトでも、転職サイトは仕事選びから応募書類作成、日程調整などを自分で行うのに対し、エージェントでは仕事選び、書類添削、面接アドバイス、日程調整、条件交渉などをサポートすると説明されています。
どちらが上という話ではありません。転職サイトには転職サイトの良さがあり、エージェントにはエージェントの良さがあります。私は両方を実際に利用した結果、むしろ片方だけに依存しない方がいいと感じました。
転職サイトは「選択肢を広げる」ために使う

転職サイト最大のメリットは、自分で自由に求人を探せることです。例えば、
- 「法人営業」
- 「年間休日120日以上」
- 「年収500万円以上」
- 「転勤なし」
- 「SaaS」
- 「未経験業界OK」
など、自分が気になる条件を入れながら求人を探せます。まだ転職するか決めていない段階でも、とりあえず求人を眺めることができます。これが意外と重要です。
同じ会社に長くいると、自分の勤務先の給与や働き方が当たり前になってしまいます。しかし転職サイトを見ると、「同じ営業経験でもこれくらいの年収を提示している会社があるんだ」「この業界なら土日休みが多いんだ」「営業経験を活かしてカスタマーサクセスにも応募できるんだ」と、外の市場が見えてきます。転職するかどうかを決める前の情報収集にも、転職サイトは使えます。
転職エージェントは「自分の判断軸を作る」ために使う

一方で転職エージェントの良さは、一人で転職活動をしなくていいことです。特に私が利用して良かったと感じたのが、スキルとキャリアの棚卸しでした。
営業として何年も働いていると、「顧客と商談する」「新規顧客を開拓する」「後輩を教育する」「数字を管理する」といった経験を、自分では当たり前だと思ってしまいます。しかし第三者から見ると、それらが転職市場で評価される経験になっている場合があります。
また、自分では「営業しか経験していない」と思っていても、詳しく棚卸しすると、
- 新規開拓力
- 法人折衝経験
- ヒアリング力
- 提案力
- 顧客管理
- KPI管理
- 後輩育成
- マネジメント
- 業務改善
など、別の企業でも活かせるスキルが見えてきます。私もリクルートエージェントとの面談を通して、経験だけでなく、自分の適性と希望条件を照らし合わせながら考えられたことは非常に良かったと感じています。転職サイトを眺めているだけでは、この部分まではなかなか整理できません。
営業職におすすめの転職サイト4選【実際に使ったサービス】

ここからは、私自身が転職活動で利用した転職サイトを中心に紹介します。今回取り上げるのは、リクナビNEXT・doda・マイナビ転職・ビズリーチの4つです。
結論としては「どれか一つだけ選ぶ」のではなく、最初は複数登録してしまっていいと思います。なぜなら、求人はサービスによって完全には一致しないからです。転職サイトへの登録自体に大きな時間がかかるわけではありません。最初に職務経歴などをある程度整理してしまえば、その後は同じ内容をベースに登録できます。私は複数のサービスを実際に見比べたことで、求人の選択肢を広げられました。
1.リクナビNEXT|実際に私が転職先を見つけたサイト
私自身が最終的に転職につながったのがリクナビNEXTです。転職活動中は自分でも求人を検索していましたが、最終的なきっかけになったのは企業側から届いたスカウトでした。自分からその企業を探して応募したわけではありません。スカウトが届いたことで企業を知り、そこから選考を受けて入社しました。
この経験から、私は転職サイトに登録するなら求人検索だけでなくスカウト機能も設定しておくことをおすすめします。リクナビNEXTでは、職務経歴や転職希望条件などを匿名で登録しておくことで、興味を持った求人企業から直接オファーを受け取れる仕組みがあります。
転職活動では、自分が知っている企業だけを探してしまいがちです。しかし世の中には、自分が知らない会社が大量にあります。自分から探す「検索」と、企業側から見つけてもらう「スカウト」の両方を使うことで、求人との接点を増やせます。私自身がまさにそのパターンだったため、スカウトは設定しておいて損はないと感じています。
転職活動を始めた段階で、とりあえず登録して求人を見るためのサービスとして使いやすいと思います。
2.doda|サイト・エージェント・スカウトをまとめて使える
dodaも私が実際に利用した転職サービスです。利用していて特徴的だと感じるのは、転職サイトとエージェントがかなり近い位置にあることです。現在のdodaも、自分で求人を探す、エージェントから求人を紹介してもらう、企業からスカウトを受ける、という複数の方法を用意しています。
「転職サイトと転職エージェント、どちらから始めればいいのか分からない」という人にとっては、一つのサービス内で複数の探し方ができる点は使いやすいでしょう。私が利用した感覚では、リクルート系サービスと重なっている求人もありました。そのため、dodaだけでなければ困るという印象まではありませんでした。
一方で、すべての求人が同じだったわけではありません。リクルート系では見なかった求人をdoda側で見つけることもあり、「同じような大手転職サービスでも求人は完全には一致しないのだな」と感じました。これも私が複数サイトへの登録をおすすめする理由です。
dodaには企業から直接オファーが届くスカウトサービスもあり、場合によってはサイト上で一般公開されていない求人のオファーや面接確約オファーが届くこともあります。
私ならリクナビNEXTだけに絞るのではなく、比較用としてdodaにも登録して求人を見ます。
3.マイナビ転職|他サイトと比較するためにも登録候補
マイナビ転職も、私が求人を探す際に利用したサイトです。マイナビ転職では、職種や勤務地、年収などから求人を検索できます。また、WEB履歴書と希望条件を登録しておくことで企業や転職エージェントからスカウトを受け取る機能も提供されています。
私の場合、「マイナビ転職だけをメインにする」という使い方ではありませんでした。むしろ、「リクナビNEXTにはどんな求人があるか」「dodaではどうか」「マイナビ転職には別の企業がないか」と横断して見るために利用していました。これだけでも登録する意味はあります。
転職活動では、どうしても有名企業や検索上位に表示される企業ばかりに目が向きます。複数サイトを見ることで、今まで知らなかった会社を発見できる可能性があります。
一つのサイトですべてを完結させるというより、求人を取りこぼさないための選択肢として使うのがおすすめです。
4.ビズリーチ|営業経験を活かして年収アップを狙うなら確認したい
ビズリーチも実際に登録して利用しました。ほかの一般的な転職サイトと少し違うのは、スカウト色が強いことです。ビズリーチでは職務経歴書を登録し、企業やヘッドハンターからスカウトを受け取ることができます。自分で求人を探して応募することも可能です。
特に営業職の場合、法人営業経験、高い営業実績、マネジメント経験、SaaS営業、IT営業、大手企業向け営業、無形商材営業など、一定の実績や経験を持っている人は登録しておいてもいいと思います。
※ビズリーチはハイクラス転職サイトとして位置づけられており、営業経験を活かして年収アップを狙う人も候補にできます。求人の年収帯や掲載数などの数値は更新されるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
そのため、すべての営業経験者に最優先でおすすめするというより、「今の営業経験なら、どの程度の企業から声がかかるのだろう」と市場価値を確認したい人との相性が良いでしょう。実際、転職を今すぐ決めていない段階でも、どのような企業やヘッドハンターからスカウトが届くのかを見るだけで、自分のキャリアを考える材料になります。
20代前半で営業経験が浅い場合などはリクナビNEXTやdodaを優先し、経験を積んでいる人はビズリーチも追加する、という使い分けでもいいでしょう。
元営業主任が実際に使って感じた転職サイトのおすすめランキング

「結局どれから登録すればいいの?」という人もいると思います。私自身の利用経験をもとに優先順位をつけるのであれば、次のように考えます。
| 優先度 | サービス | ねらい |
|---|---|---|
| まず登録する | リクナビNEXT・doda | 求人を広く見るための基本の2サービス |
| 選択肢を増やす | マイナビ転職 | 他2サイトで見つからない求人を探す |
| 経験や年収次第で追加 | ビズリーチ | 年収アップ・キャリアアップ狙い |
私は最終的にリクナビNEXT経由で転職していますが、dodaも掲載求人を比較する目的で使う価値がありました。ただ、重要なのはランキングそのものではありません。私なら最初から複数に登録します。なぜなら無料で利用できる転職サイトを一つだけに絞って、求人との出会いを減らすメリットがあまりないからです。
営業職の転職では転職エージェントも併用した方がいい

ここまで転職サイトを中心に紹介してきました。しかし、営業職で転職するのであれば、転職エージェントも一度は使ってみることをおすすめします。私自身、転職サイトだけでなくリクルートエージェントを利用しました。最終的に転職先を見つけたのはリクナビNEXTですが、それでもエージェントを利用して良かったと思っています。なぜなら、転職先を紹介してもらうことだけがエージェントの価値ではないからです。
自分のスキルを棚卸しできる
最も良かったのがこれです。転職活動では、「あなたの強みは何ですか?」「これまでどのような成果を出しましたか?」「次の会社で何をしたいですか?」と聞かれます。しかし普段から自分のキャリアを言語化している人は多くありません。
特に営業職の場合、「営業だから顧客と話すのは普通」「数字を持つのは当たり前」「後輩を教えるくらい誰でもやっている」と、自分の経験を過小評価しがちです。第三者と会話しながら整理すると、「新規開拓をゼロから経験している」「BtoBとBtoCの両方を経験している」「後輩育成を担当している」「マネジメント経験がある」など、転職活動でアピールできるポイントが見えてきます。
リクルートエージェントでも現在、面談時にキャリアの棚卸しを行い、経験から身についたスキルや強みを整理する支援を行っています。私自身、このプロセスは非常に役立ちました。
適性と希望条件を整理できる
転職活動を始めると、求人票の条件に目移りします。年収500万円。年間休日125日。リモート可。大手企業。残業月20時間以内。見れば見るほど、すべて欲しくなります。しかし現実には、すべての条件を満たす会社が自分にとって最適とは限りません。
大切なのは、何を絶対に譲れないのかを決めることです。例えば、「年収は多少下がっても休日を増やしたい」「新規営業は嫌だが営業自体は続けたい」「法人営業へ移りたい」「今後はマネジメント経験を積みたい」「営業から別職種へ移りたい」など、人によって優先順位は違います。私の場合も、自分の適性と希望条件を照らし合わせながら整理できたことは、エージェントを利用した大きなメリットでした。
自分では考えていなかった求人を知れる
エージェントを利用すると、自分で検索していたら見つけなかった求人を提案されることがあります。また、転職エージェントが保有している求人の中には一般公開されていないものもあります。リクルートエージェントも、非公開求人を含めた求人から候補者に合った求人を紹介する仕組みです。
つまり、転職サイトにはあるがエージェントから紹介されない求人もあれば、エージェント経由でなければ出会えない求人もあります。だから両方使う意味があります。
営業職の転職で私がおすすめする使い方

私がもう一度転職活動をするとしても、転職サイトとエージェントの両方を使います。具体的には次の流れです。
- STEP 1
転職サイトを3〜4社登録する
リクナビNEXT・doda・マイナビ転職あたりに登録します。営業経験があり、年収アップやハイクラス転職も視野に入っているなら、ビズリーチも追加します。ここではまだ大量に応募する必要はありません。「どんな企業が募集しているのか」「自分の経験ならどれくらいの年収帯を狙えそうか」「どんな業界が営業経験者を募集しているか」を見ることが目的です。
- STEP 2
職務経歴書をしっかり登録してスカウトをONにする
転職サイトを利用するなら、求人検索だけで終わらせないことをおすすめします。職務経歴をできるだけ具体的に登録し、スカウトを受け取れる状態にします。私自身、最終的な転職先との出会いはスカウトでした。企業側からアプローチしてもらう入口を作っておくことで、思いもよらない求人に出会える可能性があります。
- STEP 3
転職エージェントでキャリアを棚卸しする
次にエージェントへ相談します。「良い求人を紹介してください」だけで終わらせず、「自分の経験は転職市場でどの程度評価されるのか」「どんな業界へ転職できるのか」「営業を続けるべきか、別職種も検討すべきか」「この希望年収は現実的か」といったことを聞きます。自分一人では見えないキャリアを、第三者視点から整理してもらうために使うと非常に役立ちます。
- STEP 4
サイトとエージェント両方から求人候補を集める
転職サイトから5社、スカウトから3社、エージェントから5社、という形で候補を集めます。そこから自分の希望条件に合わない求人を外していきます。この方法なら、エージェントから紹介された求人だけで転職先を決める必要も、自分の検索だけで会社を決める必要もありません。複数の入口から候補を集めて、自分で選べます。
- STEP 5
最終的な判断は自分でする
転職エージェントは転職のプロですが、最終的にその会社で働くのは自分です。「エージェントがおすすめしたから」「スカウトが届いたから」という理由だけで入社する必要はありません。転職サイトもエージェントも、あくまで情報を集めるための手段です。最終的には、「自分が何を大切にしたいか」を基準に判断してください。
営業職が転職サイトを複数使った方がいい3つの理由

私は転職活動をするなら、転職サイトを一つに絞る必要はないと考えています。理由は3つあります。
サービスによって掲載求人が違うから
一番大きな理由です。実際に私が複数のサービスを利用した際も、同じ求人が掲載されていることはありました。一方で、片方でしか見かけなかった求人もありました。一つのサイトしか見なければ、その求人の存在そのものを知ることができません。転職先によって、その後の数年間の働き方や収入が変わる可能性があります。それを考えると、少し登録する手間が増えても複数サイトを確認する価値はあると思います。
自分の相場観を作れるから
求人をたくさん見ることで、「営業経験3年ならこのくらいの年収帯が多い」「法人営業経験があるとこの業界でも評価される」「マネジメント経験を求める求人はこのくらいの年収になる」といった感覚が分かってきます。転職活動では、この相場観が重要です。相場を知らなければ、条件の悪い求人でも「こんなものなのかな」と受け入れてしまう可能性があります。逆に、現実とかけ離れた条件ばかり求めて転職活動が進まないこともあります。複数サイトを見て市場全体を知ることで、自分が狙うべきラインが見えてきます。
一つのサービスに依存しなくて済むから
転職エージェントも転職サイトも完璧ではありません。担当者によって提案も違いますし、サービスによって掲載企業も違います。だからこそ、一つのサービスだけを「正解」だと思わない方がいいでしょう。自分で比較できる環境を作ることが重要です。
営業職が求人票で必ず確認してほしい7つのポイント

営業職の求人を見るとき、年収や休日だけを見て会社を選ぶのはおすすめしません。同じ「営業職」でも仕事内容は会社によって大きく異なるからです。営業を経験してきた立場から、特に確認してほしいポイントを紹介します。
1.新規営業と既存営業の割合
まず確認したいのが新規開拓の割合です。同じ営業でも、新規営業100%、新規50%・既存50%、既存顧客中心、完全反響営業では、仕事の負担がまったく違います。新規開拓が嫌で転職するのに、次の会社でもテレアポ中心では同じ悩みを繰り返す可能性があります。求人票だけで分からなければ面接で確認してください。
2.法人営業か個人営業か
BtoBとBtoCでも営業スタイルは大きく異なります。法人営業では複数の関係者との調整が必要になったり、商談期間が長くなったりする傾向があります。個人営業では、顧客との距離が近く、短期間で意思決定される商材もあります。自分がどちらに向いているかを考えて求人を選ぶことが大切です。
3.顧客をどう獲得するのか
これは求人票で見落とされがちです。「営業募集」と書いてあっても、テレアポ、飛び込み、Web問い合わせ、紹介、代理店、展示会、インサイドセールスからの引き継ぎなど、商談を獲得する方法はさまざまです。営業のきつさを左右する重要なポイントなので確認しておきましょう。
4.何をKPIとして管理されるのか
売上だけを見る会社もあれば、架電数、アポイント数、商談数、提案数、契約数、粗利など複数の数字を細かく管理する会社もあります。私は営業現場で働いてきましたが、数字そのものよりも「どの程度細かく行動まで管理されるのか」で働きやすさは大きく変わります。面接では評価制度についても確認しておくといいでしょう。
5.固定給とインセンティブの割合
求人票の「年収600万円可能」だけを見て判断しないことも重要です。基本給はいくらなのか。インセンティブはいくらなのか。平均的な社員は実際にどの程度もらっているのか。確認しましょう。高年収に見えても、成果報酬への依存度が高ければ収入が安定しない可能性があります。反対に、成果次第で大きく稼ぎたい人には魅力的な制度です。良い悪いではなく、自分の価値観との相性です。
6.扱う商品に納得できるか
営業を続けるなら、商品との相性も非常に重要です。私は営業という仕事について考える際、「営業が嫌なのか」「扱っている商品が嫌なのか」を切り分けることが重要だと考えています。自信を持っておすすめできない商品を毎日提案するのは精神的に疲れます。逆に、自分が価値を感じられる商材であれば営業そのものが楽しくなることもあります。会社だけではなく、何を誰に売る仕事なのかまで確認してください。
7.営業社員の定着状況
可能なら営業社員の平均勤続年数や離職状況も確認してみてください。常に営業を大量募集している企業の場合、事業拡大による増員なら問題ありません。しかし、退職者が多く常に補充している可能性もあります。面接では、「今回の募集は増員でしょうか、それとも欠員でしょうか」と聞くだけでも背景が分かります。転職では「入れる会社」を探すのではなく、「長く働けそうな会社」を探す視点が重要です。
転職サイトやエージェントを使うときの注意点

便利な転職サービスですが、任せきりにするのもおすすめしません。
スカウト=内定ではない
企業からスカウトが届くと、「自分は高く評価されている」と感じるかもしれません。しかし、スカウトの種類や送信方法はサービスによって異なります。スカウトが届いたからといって採用が保証されているわけではありません。マイナビ転職も公式ヘルプで、スカウトは選考通過や内定を保証するものではないと明記しています。スカウトはあくまで「企業を知る入口」と考えるのがおすすめです。
エージェントから紹介された求人をすべて受ける必要はない
エージェントを利用すると、多くの求人を提案されることがあります。しかし、紹介されたからといってすべて応募する必要はありません。自分の条件と照らし合わせて、「なぜこの会社を紹介してくれたのか」「自分のどの経験が評価されそうなのか」を聞いてみてください。納得できなければ断って問題ありません。
求人数より自分に合う求人があるかを見る
転職サービスを比較すると「求人数○万件」という数字に目が行きます。もちろん求人が多いことはメリットです。しかし、自分に合う求人がなければ意味がありません。重要なのは、「営業求人が何件あるか」だけではなく、「自分が働きたい営業求人が何件あるか」です。数字だけでサービスを決めず、実際に検索して判断することをおすすめします。
営業職の転職サイトは結局何社登録すればいい?

個人的には、最初は3〜4社登録して問題ないと思います。例えば、基本のリクナビNEXT・doda、求人の比較用としてマイナビ転職、経験者・ハイクラス向けにビズリーチという組み合わせです。そこに転職エージェントを1〜2社追加します。
すべてを毎日確認する必要はありません。メール通知やスカウトを利用しながら、気になる求人があったときに確認すれば十分です。転職活動が進み、「このサイトは自分に合う求人が少ない」と分かったら使うサービスを減らしていけばいいでしょう。最初から一つに決めて選択肢を狭めるより、広く見てから絞る方が後悔は少ないと思います。
営業職の転職でおすすめの組み合わせ

転職経験や目的によって、おすすめの使い方は少し変わります。
初めて転職する20代は、まず自分で求人を見ながら、エージェントにも相談する組み合わせです。初めての転職では、今の会社以外の基準を知らないことも多いため、第三者に相談する価値があります。
自分のペースで転職したい人は、求人サイトを中心に比較します。良い企業があれば応募し、急いで転職する必要がなければスカウトを待つ方法でもいいでしょう。
年収アップを狙う営業経験者は、自分で求人を見るだけでなく、企業やヘッドハンターからどのようなスカウトが届くか確認します。自分の市場価値を知る目的でも使えます。
営業から別職種へ転職したい人は、特にエージェントを利用する価値があります。営業経験のどの部分が別職種でも評価されるのかを、自分一人で判断するのが難しいからです。例えば営業経験は、カスタマーサクセス、人材業界、キャリアアドバイザー、採用、営業企画、マーケティングなどへ活かせる場合があります。自分では営業求人しか検索していなかった人でも、棚卸しをすることで別の選択肢が見つかる可能性があります。
私が転職サイトとエージェントを両方使って良かったと思う理由

改めて私自身の経験を振り返ると、転職サイトとエージェントはどちらも利用して良かったと思っています。リクルートエージェントでは、自分の経験を整理しながら、適性と希望条件を照らし合わせて転職について考えることができました。これは一人で求人サイトだけを眺めていたら、なかなかできなかったことです。
一方で、最終的な転職先との出会いはリクナビNEXTでした。スカウトが届かなければ、そもそもその会社を知ることもなかった可能性があります。この経験から、「大手エージェントに登録したから、紹介求人だけ見ればいい」とも思いませんし、「転職サイトから決まったから、エージェントはいらない」とも思いません。それぞれ役割が違います。
私の中では、転職サイト=求人との出会いを増やすもの、転職エージェント=自分自身と転職活動を整理する伴走者、という感覚に近いです。
そして最終的にどの会社を選ぶかは、自分で決めます。この使い方が、最も後悔の少ない転職につながるのではないかと思っています。
営業職の転職サイトに関するよくある質問(FAQ)

Q. 営業職に一番おすすめの転職サイトはどこですか?
一つだけ選ぶのであれば、幅広く求人を見ながらスカウトも利用できるリクナビNEXTは候補になります。私自身も最終的にはリクナビNEXTのスカウト経由で転職しました。ただし、すべての求人が一つの転職サイトに集まっているわけではありません。そのため、リクナビNEXTだけに絞るのではなく、dodaやマイナビ転職なども併用することをおすすめします。
Q. 転職サイトはいくつ登録しても大丈夫ですか?
問題ありません。私自身も複数サイトを利用しました。ただし登録しすぎるとメールや求人管理が大変になるため、3〜4サイト程度から始め、合わないものを減らしていく方法がおすすめです。
Q. 営業職でもビズリーチは使えますか?
使えます。ビズリーチには営業職の求人も掲載されています。特に法人営業、マネジメント、IT・SaaS営業など一定の経験がある場合は、どのようなスカウトが届くか確認してみてもいいでしょう。ハイクラス転職を想定したサービスなので、経験が浅い人はリクナビNEXTやdodaなどと併用することをおすすめします。
Q. 転職サイトと転職エージェントは両方登録して大丈夫ですか?
問題ありません。むしろ私は併用をおすすめします。転職サイトでは自分で幅広く求人を探し、エージェントではキャリアの棚卸しや求人紹介、書類・面接対策などを受けられます。役割が違うため、両方を使うことで転職活動の選択肢を広げられます。
Q. 転職エージェントに登録したら必ず転職しないといけませんか?
その必要はありません。転職するかまだ決めていない段階でも、キャリアを整理したり求人を確認したりする目的で利用できます。実際、リクルートエージェントでもキャリアアドバイザーとの面談を通して転職目的や希望条件を整理する支援が行われています。外の求人を知った結果、「今の会社に残ろう」と判断することも立派な選択です。
Q. スカウトが届いた会社は受けた方がいいですか?
興味があるなら企業研究をしてみる価値はありますが、すべて受ける必要はありません。私自身はスカウトがきっかけで転職しましたが、スカウトが届いたという事実だけで会社を決めたわけではありません。仕事内容、給与、休日、営業方法、将来性などを確認したうえで判断しましょう。
Q. 営業未経験でも転職サイトは使えますか?
もちろん使えます。営業未経験歓迎の求人もあります。ただし、「未経験歓迎」という表記だけで会社を選ぶのではなく、どのような教育体制があるのか、商材は何か、新規開拓はどの程度必要なのかなどを確認することが重要です。
Q. 在職中でも転職活動した方がいいですか?
可能であれば在職中から求人を見ることをおすすめします。転職活動を始めることと退職することは別です。まず転職サイトに登録し、どのような求人があるのかを確認するだけでも構いません。選択肢を知ったうえで、今の会社に残るか転職するか判断すればいいのです。
まとめ|営業職の転職は「サイトで探す+エージェントで整理する」がおすすめ

営業職として転職を考えているなら、転職サイトと転職エージェントのどちらか一方に絞る必要はありません。私自身、リクナビNEXT・doda・マイナビ転職・ビズリーチなど複数の転職サイトを利用しながら、リクルートエージェントにも相談しました。
エージェントでは、これまでのスキルを棚卸しし、自分自身の適性と希望条件を照らし合わせながら転職活動を考えられたことが非常に良かったと感じています。一方、最終的に転職につながったのはリクナビNEXTでした。企業から届いたスカウトをきっかけに選考へ進み、入社しています。
転職サイトごとに掲載求人は完全には一致しません。エージェントが持っている求人にも、一般の転職サイトには掲載されていないものがあります。だからこそ、一つのサービスだけを見て転職先を決める必要はありません。
まずは複数の転職サイトに登録して、どんな求人があるのか見てみる。同時にエージェントにも相談して、自分の市場価値や希望条件を整理する。そのうえで、サイトで見つけた求人も、スカウトで届いた求人も、エージェントから紹介された求人も同じ土俵に並べて比較する。私自身がもう一度転職するとしても、この方法を選びます。
転職活動を始めたからといって、必ず転職する必要はありません。求人を見た結果、「今の会社は意外と悪くない」と気づくこともあります。逆に、「同じ営業経験でも、もっと自分に合う働き方がある」と分かることもあります。大切なのは、一つの会社や一つの転職サービスだけを見て判断しないことです。
営業経験は、新規開拓、提案、ヒアリング、交渉、顧客対応、数値管理など、さまざまな仕事に応用できる経験です。だからこそ、最初から自分の選択肢を狭める必要はありません。
まずは求人を広く見る。そして、自分が何を大切にしたいのかを整理する。そのうえで次の会社を選ぶことが、後悔の少ない転職につながると思います。
